阪神JFを見て何を思う

アルーリングボイスの敗戦、これは別段驚く要素はないと思う。

アルーリングアクトという事を考えても仕方ない、そこに父SSならまだ底力の底上げが期待出来るがフレンチディピュティでは大幅な能力の爆発は期待できない。

アルーリングアクトの父は言わずと知れたエンドスウィ−プ、ここにサンデーをつけていたらと思うと残念でならない。昨日の豊の乗り方も不味かった、4コーナーでのあの不利はなるべくしてなった形で、あそこを責めるのはお門違い。責めるなら道中の位置取りだと思う、悠長に構えすぎた感が否めない。

ただそれを割り引いても伸びが足りない、単純に馬場が・・・と結論付けるのは簡単だが。



興奮したのはシークレットコードの走りより、フサイチパンドラのあの負け方。

白井先生がキャラに似合わず物凄く記者に吹いてるらしいが、その気持ちもわかる。

サンデーの2戦目というのは非常に重要で、大成する馬の殆どがその2戦目で「実りある競馬内容」を展開している。正しく昨日のフサイチパンドラの走りはそのもの。



阪神マイルという外枠不利+道中ずっと外目追走+外伸びが効かない開幕週+SSの不得手な馬場、これだけの悪条件が揃った中で最後のあの伸びは痺れた。しかもまだ2歳牝馬で・・・これは凄い。

久々に芝の馬で応援したい馬だと思った。

血統と馬柱で配当的に妙味は無いだろうけど、素直に応援したい。



テイエムプリキュアは馬場が向いたという安易な言葉で片付けるのが正解とは思えない。

パラダイスクリークというので、確かにそう結論付けるのは簡単だが、競馬内容を見ればそう一言で片付けられない。ただ突出して抜き出たかと聞かれれば、私はフサイチパンドラの方が格段に期待できるとも思う。



シークレットコードは新馬と全く異なる競馬内容だったというのが評価を高めている。

この幅の広さは素直に素晴らしいと思うし、この馬も萎んでいくタイプではないだろうが、それでもパンドラには敵わないと思う。



いやもう完全に昨日の競馬で惚れた。阪神JFに出走した牝馬の中では抜き出た素質と将来性を感じる。

新馬のあの破壊的な内容にも驚かされたが、昨日の敗戦はそれ以上に好印象。

大体将来を考えるとここで勝たなかったという方が評価に値する。

白井先生は馬の扱いや成長の見極めに優れているから、無駄な走りはさせないはず。

理想はあの馬格に見合うパワーをじっくりと育てた後に、クラシックを狙って欲しい。

それでもし桜花賞の出走権を逃そうとも、まだ先はある。



以上、若駒を見る目の無い者の期待を込めた一文でした。