英雄が負けた日

私の昨日の競馬場での結果は下に書こうと思います。

まずはやはり有馬記念ディープインパクトに話を回すべきでしょう。



パドックでの出来は大方の意見と違い良かったと思いました。

馬体重の440Kも全然おかしいとは思いませんでしたね。

元々444K〜452Kで勝ち続けてきた馬。

古馬との初対戦や中山というディ−プにとって素軽さを求めれるコースを考えれば、あの仕上げは寧ろ究極という言葉が当てはまるでしょう。そもそもディ−プは牡馬の中でも小さいのですが、それでも馬体重は440〜450Kあるわけです。それだけの体重を持つ馬にとって4Kというのは微々たるもの。

そこを敗因として取り上げるのは私はおかしいと思います。

例えば昨日のゼンノロブロイ・・・発表された馬体重は+12K。

これだけ長い間走り続けた馬の過去最高馬体重。冬場と引退レースで明らかに調整が緩かった証拠でしょう。これを敗因として取り上げる方は、全く同意出来ます。ただディ−プに至っては過去僅か7戦というキャリアの若駒。体重の変動が大きいのは十分許容範囲ですし、その中でー4Kという数字。

これは調整失敗とか疲れじゃなく何度も言うように「陣営苦心の究極の仕上げ」。

後は戦前から盛んに騒がれていた「ディープの調子が良くない」という噂、これも同意し兼ねます。

調教で年の瀬にあれだけのタイムを叩きだし、鞍上・陣営共に納得の仕上がりとまで言っています。

鞍上の武豊は自らの日記で「何も心配ない」という類の発言までしています。

勿論競馬関係者がいつでも真実を語るなんて馬鹿な事は言いませんが、これだけスター性を持った馬で、これだけ注目が大きい馬での事というのを考えて下さい。あの発言に裏があるなんて事はどう考えてもないでしょう。私はディ−プをレースでしか見ていないファンよりも、最も近い位置で見続けてきた側をレース前も信じました。



さてここからはレース自体について触れましょう。個人的に思う「これぞ敗因」という部分があるので。



スタートははっきり言って良くなかったですね。

帰ってTVを見直したら「豊が故意に下げた」という発言をしていますが、あれはどう見ても馬が勝手に下がったと言うべきでしょう。そもそも中山というコース形態を考えれば、豊が故意に下げるはずがないんです。そしてあれだけの騎手ですから、ハーツが前にいる事、ロブロイが斜め前にいる事も瞬時に掴んでいるでしょう。その上で自ら下げるとは考えられない。



道中のペースは非常に緩かったですね。かかると思われたバルクが見事にあのペースで折り合ったのが何よりこの傾向に拍車をかけました。レース前の私的なイメージとしては「バルクが今回ザッツになりそうだな」と思いましたが、その危険因子にならなかった。



でこれを早く察したのが豊だったのでしょう。ロブロイはこの時点では内で包まれて身動きが取れませんでした。豊は遅いと判断し、中に数頭を置いてロブロイの外側に位置を取りました。この判断は良かったと思います。レース後こそロブロイをマークするのは間違いだったという事に気付くでしょうが、この時点ではディープの伝説を終わらせない為に天才が最も警戒すべき馬はロブロイであって、ハーツでは無かったという事です。この思考も十分過ぎる程わかります。ハーツクライは確かにここ最近の充実振りが著しいですが、それでも過去の右回りのスムーズさに欠ける走りを自ら乗り、そしてレースという空間で感じてきた豊にとってはやはり警戒すべき馬は秋2戦で最も強い競馬をしたロブロイだった。



でここでおかしいと思うのが「豊が悠長に構えすぎた」という発言。

これを敗因に取り上げてるのもまた不思議でなりません。

レース前から結果が出ていたのなら、何ら可笑しい事ではないんですがね。

この時点で豊が悠長に構えたとは私には口が裂けても言えませんね。

何度も言うようにロブロイこそ最も警戒すべき馬だったのだから。

体重+12Kでは我々一般ファンなら切るという事が出来ますが、当の騎手はどうか考えてみて下さい。

あの体重変動でマークすべき馬が「ロブロイ→ハーツ」と自信を持って決めることは例えそれがデットーリであろうと不可能な事でしょう。多額のお金・言いようも無い程の過剰な期待から来るプレッシャーを前にたった12Kという判断で評価を下すのはね。これも何度も言うけど我々馬券ファンはそれを拠り所に馬券からロブロイを外すのは簡単です。これが騎手と楽しむだけのファンの違い。



後は最終コーナーまで殆どこの隊列に変化がありませんでしたね。

でここでも先程と同じ事になりますが、「仕掛けが遅すぎた」と責める発言。

これもさっきと同じ理由で私には理解不能

豊の騎乗を見れば細心の注意を払っている事が如実にわかります。

彼は「前をこれ以上かわいがれない」最後の一瞬までロブロイのスパートを待っていました。

そしてここで初めて「ロブロイの走りが本来の物ではない」というファンにとって予想では無く、決定的な証拠を持って前に進出していくのです。



少し話は逸れますがレース後に「ハーツの後ろからスパートして届くわけが無い」という発言。

これはもう失笑を超えて呆れますね。それはあくまで結果ですよ、所詮。

何度も言うようにハーツを戦前からこういう競馬をすると予想したセンスある方でも騎手にとってはそれは所詮「予想」でしかないんですよ。勿論こういう考えで馬券を組んだ方は私のようにファンという視点から考えれば凄いと思いますし、尊敬もします。でもね、騎手にとってはそれは何ら根拠の無い事と同じなんです。



話を戻すと「結果として豊とディープはロブロイの出来の悪さに屈した」という事です。

ただ私にはそれで豊を批判する気は毛頭ありません。

あれは「競馬の神のいたずら」であって、又はハーツのように前に取り付く脚の無い馬を、あの位置で競馬をさせたルメールの凄さという事です。



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ここから私の競馬場での結果。

有馬以外の書いたレースは3つでした。

ワイルドワンダー単勝

ガブリン

◎ケイアイカールトン



でもこれも書いたように時間が無く、非常に簡単な記事で挙句の果てには相手すら書いていない。

まあでもワイルドワンダー単勝は美味しかったです。

厚くはると書き、その通り厚くはれました。

ガブリンの方は書いたように最大の勝負所。

単勝が思いの外ついていたので(4倍付近でしたか)ここを本線、馬連を2点で仕留めました。

ケイアイカールトンの方は相手を見事に間違えました。

私にはツタンカーメンを買う根拠は見出せませんでした。

後は阪神の最終が一点で取れたのは大きかったですね。

午前中は睡眠不足がたたったのか、全敗(^^;

まあこれはいつもの事です。元々私はここで1000〜1600万下ばかりを取り上げているように、この辺りを得意としています。下級条件はメンバーの力量の紛れが第二因子に負ける分好きではありません。

なので少額で行きましたが全敗。



午後はいいレースばかりが組まれている事もあって、調子は良かったです。

ここで推奨した上記のレースも2R会心でしたし。

ただ有馬で大分溶かしてしましましたね(^^;

ロブロイは私はファンという視点ですから、あの体重移動で切りました。

最終的に買った馬券はディ−プからデルタ・タップ、そしてロブロイの変わりにリンカーンへの馬単

それでもロブロイはやはり怖かったというのが本音でした。

ハーツは正直もう一つの日記で行く直前に買いますという発言をしましたが、リンカーンと迷った挙句に切りました。でもここは後悔していません。



という事もあって自分の予想以上には儲けが少なかったです(大体諭吉2〜3枚位でした、5枚はこれだけ自分の意中の馬が来てくれたら欲しかったですが。)有馬でつっこみすぎました(^^;