これがトップロード産駒か

皆さんお久しぶりです、やはり2月3月というのは忙しいですね。
各言う私も日々の忙殺に追われ、すっかり自分のサイトを忘れていました。
ただ先週・今週と久々に競馬をまともに見た訳ですが、今日は一頭の馬について。
土曜の中京で行われたあざみ賞、皆さん見られたでしょうか?
まあかなり騒がれてる馬ですから、既にご存知の方も多いと思いますが、ベッラレイアの競馬は凄まじかったですね。今から軽くこの馬がここに至った経緯を記します。問題点はその後で。


デビュー戦は京都新馬、道中中段を待機し、直線では大外を一閃。上がりは一頭だけ次元が違う33.8という脅威のタイムを叩き出しました。
続いて2走目で牝馬ながらすみれSに登録。牡馬に混じりアルナスラインに次いで34.0の上がりでまとめました。結果3着・・・ただこれは後に記しますが力負けでは無いでしょう。
そして土曜のあざみ賞、出遅れ→大外まくって一閃、この競馬は見た目のインパクトは計り知れない物があると思います。レーシングビューアーを持っていない方でも、今の段階ならJRAサイトで見れますので、是非お勧めします。


さてこの馬、見た目の競馬で言えばとても素晴らしい物を見せてくれます。
ただ私は下級条件での直線一気という馬は基本的に信頼していません。
見た目が派手な分、人気も吸いますし、何より気性やスタートに問題がある馬が非常に多い。トップカテゴリーの競馬になれば、派手に負け続けるまで人気は吸いますし、何よりそういう問題点が露骨に表れるのがG1だから。そういう馬達が何度もトップカテゴリーに入って惨敗していく姿を今まで散々見てきましたし。


しかしこの馬、そういう馬達とは一味違うかも知れません。
何よりこの馬は道中で非常に無駄が少ない、追い込み型の牝馬の割には非常に賢い競馬をします。それは既に新馬時から垣間見せています。道中での折り合う姿は非常に好感が持てます。これが結果的に最後の破壊力に繋がる訳です。
2着の馬が34秒台中盤ですから、如何に破壊力が凄まじいかはご理解頂けるでしょう。ただそうは言っても所詮は新馬戦、実はこの時点では巷の喧騒は他所に結構冷めた目でこの馬を見ていました。


しかし、私が脅威を感じたのは、2走目の負けたすみれS。
まずこれは上記にも書きましたが、力負けでは無いでしょう。
牝馬新馬上がりに牡馬混合のすみれSを使ってきた辺り、相当に陣営の自信が伺えましたが、期待に応える競馬をしたと思います。勝ち馬のアルナスラインは無駄のない競馬をして順当に勝ちましたが、対してベッラレイアは大外決め打ちが完全に仇となった形でした。2走目の牡馬混合オープンで勝ち馬は6戦目、キャリアが違います。それでも最後に喰らい付いた、あの末脚、勝負根性は非常に魅力的です。
私はこの馬はやはりコースの広い平坦が適していると思います。このレースの直線映像を見て頂ければ解かると思いますが、坂の辺りで前に躓くというか、走り辛そうな態をしていました。トップロード産駒らしくストライドが非常に長い分、それを駆使できない坂はやはり的確性を欠くのでしょう。それとはっきり言って大外を回しすぎです。2走目の牡馬混合オープンであの競馬をして勝てる牝馬ヒシアマゾンとかエアグルーヴ級の馬であって、秋山の進路取りはお世辞にも上手いとは言えませんでした。ただあれだけロスの多い競馬をしても、自分の持てる脚を2度続けて出したのは驚異的。何というかダートの話になりますが、まるで全盛期のブロードアピールを見ているような感じです(笑)秋山の騎乗についてはこの後で。


そして今週のあざみ賞。
初めて出遅れた姿は少し気になりますが、まあ追い込みに決め打ちしてるという事はスタートが上手い部類には入らないでしょうから、何度かに一度は出てきてもしょうがないでしょう。出遅れて小回りの中京で直線だけで全馬を薙ぎ倒す、見る分には爽快以外の言葉は思いつきません。ちょっと前にサラブレのDVDでレースインパクト特集みたいのが出ていましたが、そこに入れてもいい位です。で今回も上がりは一頭だけ次元の違う34秒フラット。新馬・あざみ賞と最後は追わずにこのタイムは賞賛できます。そして平坦が合ったのはもう疑いよう無い事です。


さて問題は是非が分かれている秋山の騎乗でしょう。
勝ってるからいいじゃないか、確かにそういう意見もありますが、私はそうは思いません。トップカテゴリーに入れば今日みたいな競馬は通用しません。ああいう脚質なら道中はインでロス無く運び、出来る限り3〜4コーナーは大外に決め打ちせず、せめて馬列の中段を通って欲しい。ただ残念ながら、ここまで3走はすべて大外決め打ちですね。除外が続いて確実に勝たなくてはいけない裏事情があるにしても、じゃあ本番でいきなり馬群に入れて、今までの破壊力が出るかという事になれば否です。故に力が違うここら辺で土台を作って馬に教え込まないといけないんです。それで負けるようなら末脚は一級品でもトータル的に見れば足らない馬で終わり。ただそういう重荷を科す価値は、この馬の末脚にはあります。だから秋山の騎乗は評価出来ません。ここがG1に出た時にどうでるかでしょうね。


仮にオークスに出てきたら、私は買わないと思います。
理由の一つ目は、今年の牝馬世代のレベルが高い事。ウォッカダイワスカーレット辺りに今の競馬のまま通用するとは思えません。
二つ目は東京という舞台。
あの手の追い込み馬は直線が長い東京が向くと思われがちですが、あながちそうでしょうか?私は以外に向かないと思います。トップロード産駒らしく脚の持久力は東京向きですが、先程書いた様にどうも馬が坂に適してないとも思えます。阪神の最後の直線の姿が本来の馬の特徴を表した物であれば、ダラダラ伸びて破壊力は半減して良くて掲示板級でしょう。


で買いたいのは秋の秋華賞
ここは確実に合うと思います。開催時期は相変わらず早いですが、届かない週ではありません。そして新馬を見る限り父同様に最大に適していると思われる京都。馬場さえ悪くならなければ、ストライドが大きく破壊力が抜群の末脚は見られると思います。


印の重み・金額は今後の過程を見て決めますが、オークスで馬群に入れて坂のせいで惨敗してくれるようなら、相当に勝負度を強めたいですね。この手の脚質ですから人気を背負ってる時は、端から応援するのが一番いいです(笑)後は秋華賞までに秋山が馬群に入れる競馬をしてくれるかどうか、ここが勝負の分かれ目ですかね。


オークスを勝つ可能性は0では無いでしょうが、やはり人気をするでしょうし、出てくれば静観かな。期待は秋に。